ザオ族の祭壇

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(VOVWORLD) - ベトナムに居住しているほとんどの民族は先祖を祀る信仰があります。北西部山岳地帯に住んでいる少数民族ザオ族にとっても先祖を祀る信仰は最も重要な信仰の一つなので、祭壇は神聖なものです。   
ザオ族の祭壇 - ảnh 1 ザオ族の祭壇

新しい家を建てた後、どうしてもやらなければならないことは祭壇を置く儀式です。この儀式は深夜の10時ごろから翌日の2時まで行われるのが一般的です。

祭壇を置くところは、家の真ん中の部屋の角にある神聖な場所です。祭壇は必ず足が4本あり、これらの4本は床に着いていなければなりません。これは、天地が誕生するとき、4本の柱を地に建てて天を支えるというザオ族の伝説から生まれたものです。シンホ町に住むザオ族の一人チェオ・ミ・ライさんは次のように話しました。

(テープ)

「新築の後、祈祷師に頼んで祭壇を設置する儀式を行ってもらいます。祈祷師は先祖の魂を招いて香炉に住ませるようにしてくれます。先祖の魂が香炉に住めば、子孫の健康や幸福・成長・繁栄を助けてくれると信じられているのです。香炉の中には、高い山に生息する「ガイ」という木の灰と銀があります。」

ザオ族の祭壇は良い木材でできますが、金属の釘を使ってはいけません。祭壇は二層式になっていて、上は屋根もありますが、一族の頭の祭壇は、2段目は屋根があるほか、板で囲まれます。2段目は先祖の魂が滞在するところで、1段目は線香をはじめとする先祖を偲ぶためのものを置くところです。ソンラ省ヴァンホ県スオイリン村に住むバン・ヴァン・リエムさんは次のように話しました。

(テープ)

「ザオ族の祭壇は二層式になっています。2段目は香炉、水を入れた茶碗1個、お酒を入れるため4個の杯が置かれます。1段目は儀式で使われるものが置かれます。お正月には、豚肉や鶏肉、魚などのお供え物の他、新年の仕事がうまくいくようにコインを置く習慣もあります。」

また、毎月、旧暦の1月と15日に線香を手向けて先祖を偲ぶ習慣がありますが、燃えている炭2個を香炉の中に置きます。この2個の炭は先祖の目と見なされます。そして、お正月に太陽や魚、、馬、犬などの形をしている紙のシールを祭壇に貼る家族もあります。これは、太陽がいつも自分の家族に光を与えることと、自分が飼っている家畜が良く成長することを祈るためです。ハザン省ホアン・ス・フィ県フィンホ村に住むリ・チョイ・ニャンさんは次のように話しました。

(テープ)

「ザオ族の祭壇は家の真ん中の部屋に置かれます。お正月にはいつも祭壇に豚肉を置くとともに、ろうそくなどを灯さなければなりません。また、新年に幸運が訪れるように赤い布を祭壇にかける習慣もあります。そして、四季を象徴する4つのお餅を祭壇に置きます。さらに、女の子と男の子両方を生みたい人は元日に、桃やスモモの枝をお餅に突き刺す習慣もあります。」

社会がどんどん変化しても、祭壇は依然としてザオ族の家で最も重要な存在であい、先祖を祀る信仰は大切に守られています。

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