ビンディン省におけるチャンパ文化の遺跡

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(VOVWORLD) -現在、ビンディン省には2世紀から19世紀に栄えたチャンパ王国の遺跡群がたくさん残されています。

ベトナム南中部のビンディン省はハノイから飛行機で1時間半、ホーチミンからは1時間の所にあり、省都のクィニョンはリゾート地として知られています。現在、ビンディン省には2世紀から19世紀に栄えたチャンパ王国の遺跡群がたくさん残されています。

ビンディン省におけるチャンパ文化の遺跡 - ảnh 1           タップ・ドイ塔

   (写真:sovanhoabinhdinh.gov.vn)

実際、中部沿海地帯ではチャンパ王国の遺跡が多くありますが、この王国の都であったビンディン省では14の遺跡群が保存されています。これらの遺跡群は一ヶ所に集中しているのではなく、ビンディン省のいたるところに点在しています。

ビンディン遺跡群の中で、最もアクセスがよく、気軽に訪れることができるのがビンディン省の省都、クィニョン市にある「2つの塔」という意味タップ・ドイ(Thap Doi)と言えます。商店や住宅が軒を連ねる市街地の真ん中に、2本の塔が悠然とそびえています。塔は高い方が29メートル、隣りが17メートルで、チャンパ王国が繁栄していた12世紀~13世紀ごろに建てられたと言われています。

チャンパ王国の塔は通常、1本か3本で構成され、2本の構成は珍しいとされています。しかし、おそらく3本目のためのものであろうと思われる基礎部分が残っています。建設途中にあったものが、何らかの理由で完成しなかったのではないかと推測されています。

他のチャム塔と同じように、この2つの塔には猿や鹿、鳥などの装飾が施されています。この2つの塔が1980年に国家文化財として認定されました。これらの塔がビンディン省にあるチャム塔の中で、最も多くの観光客を魅了する所です。ハノイ市からの観光客ドゥ・チュン・キエンさんは次のように語りました。

(テープ)

「この塔の建築様式はまれに見るものです。建造物にはセメントや漆喰などの接着剤を使っていない使わないと言われています。この塔は神秘的な雰囲気に包まれています。この塔にかかわる多くの情報を知りたいと思っています。」

「2つの塔」という意味タップ・ドイの他、ビンディン省にはバインイットという遺跡群も有名な所です。11世紀末から12世紀初頭まで建設されたこの遺跡群はトゥイフオク県のある丘に位置しています。

この遺跡群には4つの塔から構成され、遠くから見るとベトナムの多くの地方で作られるお餅「バインイット」( Banh It) の形と同じように見えることから、「バインイット」という塔と言ったのです。最初に現れる遺跡の門越しに次の遺跡を覗くと、形がピッタリ合わさります。建物の装飾や彫刻は少ないですが、建物自体が大きく、都市から見上げることができるように建てられた寺院です。

ビンディン省におけるチャンパ文化の遺跡 - ảnh 2          ズオンロン塔

その他、ビンディン省にはズオンロン塔、トゥティン塔、ビンラム塔など、それぞれが独特な美しさを持つ多くの塔があり、チャンパ王国の様々な発展段階の建築様式を表しています。長い歳月が経ちましたが、これらの遺跡の殆どは昔のままの姿を保っています。ビンディン省の博物館のブイ・ティン( Bui Tinh) 副館長は次のように語りました。

(テープ)

「現在、文化スポーツ局はビンディン省の博物館に対し、チャム塔の改修のため優秀な専門家を招くよう指導しています。ビンディン省の行政当局は観光発展を目指し、関連各機関と協力して、これらの塔の改修と周辺地域のインフラ整備を進めています」

これまで、ビンディン省におけるチャム塔の価値を理解するための多くの考古学研究テーマが実施されてきましたが、その多くは謎に満ちたままです。そのため、チャム塔は現在も多くの観光客の好奇心を引き起こしています。


 

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