ハイ・アンさん（右）

北部山間部ソンラ省で実施されている「モクチャウの子どもを引き取って養育する」、および「子どもの幸せ」という2件のプロジェクトにより、およそ3000人あまりの子どもたちに学校で栄養満点の昼食が無料で提供されたほか、14箇所の仮設校舎の代わりに頑丈な校舎が建設されました。ソンラ省公安局青年同盟の書記であるズオン・ハイ・アン中尉がこれらのプロジェクトを提唱し、実施しています。ハイ・アンさんはコミュニティの幸福のために貢献してきたことで、ホーチミン共産青年同盟中央委員会から2022年を代表する「ベトナムの顔」の若者の一人に選ばれました。

2019年に人民警察学院を卒業し、23歳になったハイ・アンさんは、ソンラ省モクチャウ県公安局に任命されました。少数民族の居住地に出張するびに、白いご飯と一本の飲料水のペットボトルを下げて通学してくる多くの子供の姿をよく目にしました。それをきっかけに、「モクチャウの子どもを引き取って養育する」というプロジェクトを立ち上げることを決心したということです。

ハイ・アンさんによりますと、2021年に、多くの組織や個人の支援を受けて、本プロジェクトを実施でき、これまでに、モクチャウ県にある幼稚園の園児3500人に対し200万人食の栄養たっぷりの昼食が無料で提供されてきたとしています。その結果、全幼稚園における園児の就学率は100％に達し、園児の体質が改善し、身長が伸びてきました。

チエンソン村にあるファルオン幼稚園の教師は次のように明らかにしました。

（テープ）

「以前は、子どもの就学を働きかけることはとても大変でした。しかし、『モクチャウの子どもを引き取って養育する』プロジェクトが実施され、子どもに美味しい食事を食べさせられることで、家族はとても喜び、安心しています。現在は、子どもの就学率は常に100％に達しています」

ハイ・アンさんは、園児たちに栄養たっぷりの食事を十分に提供するだけでなく、快適な学習環境をもたらしたいと思いました。この思い通りに、彼は、「子どもの幸せ」というプロジェクトを実施しました。このプロジェクトは、老朽化した仮設幼稚園の代わりにレンガの学校を建設し、園児たちに温かい服や、新しい玩具、本棚などを補助するものです。それだけでなく、土壁の藁葺き屋根に住む生活が困窮する園児に丈夫な家の建設をサポートしました。

ロンサップ村に住むロ・ティ・ロイさんは、この新しい家に住めるようになり、とても喜んで、次のように語っています。

（テープ）

「ソンラ省公安局青年同盟が新しい家を建設してくれ、本当に嬉しいです。本当にありがたいです」

統計によりますと、「子どもの幸せ」プロジェクトは、5軒の新しい家、14か所の学校の建設をサポートしました。「モクチャウの子どもを引き取って養育する」、および「子どもの幸せ」という2件のプロジェクトの実施総額は、約45万米ドルと概算されています。

今後の計画についてハイ・アンさんは次のように明らかにしました。

（テープ）

「調査によりますと、ソンラ省では、およそ1万4000人の子どもが支援を必要しています。ですから、今後、私は、全ての貧しい県で子どもの通学に励むため、『モクチャウの子どもを引き取って養育する』プロジェクトを実施する予定です。そのほか、およそ40か所の仮設学校を撤廃して、丈夫な校舎を建設する計画です」

ハイ・アンさんは、慈善活動を行ったことで、「人民のために奉仕する」というベトナムの人民公安の良き伝統を繰り広げています。ハイ・アンさんは次のように語りました。

（テープ）

「ソンラ省公安局の指導者は、私の活動に便宜を図ってくれました。『ベトナムの顔』の若者の一人に選ばれたことをとても誇りに思い、人々の期待に応えられるように、さらに頑張らなければならないと考えています」

ハイ・アンさんはこのように語り、人々の困難を分かち合い、恵まれない人々をサポートすることができ、幸せであると明らかにしました。