豊かさを繁栄する蘭の栽培

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(VOVWORLD) - 蘭の栽培が盛んになっており、多くの農家にとって豊かになる手段ともなっています。

旧正月テトに花を飾る習慣があるベトナムでは、テトに絶対欠かせないモノの一つとして、花があります。桃の花やユリの花など、昔からよく飾られている花の他、近年、テトの花として蘭を選ぶ家庭が増えつつあります。また、蘭はテト以外でも楽しむ人も増えています。そのため、蘭の栽培が盛んになっており、多くの農家にとって豊かになる手段ともなっています。

豊かさを繁栄する蘭の栽培 - ảnh 1

蘭は蘭科の花ですが、種類はとても多岐にわたります。熱帯気候に属するベトナムは蘭の生息地となっています。ベトナムには、ファレノプシス属やデンドロビューム属など約140属の800種類の蘭があるそうです。昔から、ベトナム人の間で言い伝えられてきた言葉に『王様は蘭を鑑賞し、官吏はお茶を楽しむ』があります。花鑑賞の場合、花の香り、花の色が一番注目されます。しかし、蘭だけは、各種花の中で一番豪華な花として見なされています。というのは欄は、香りが良くて色も形も豊富ですから。こうした花はかつてお金持ちだけが鑑賞できましたが、近年は、大勢の人々にも愛される大人気の花となっています。これにより、蘭の栽培に従事する農家が増えています。

ベトナム中部高原地帯テイグエン地方にある避暑地で花の町ダラットは、蘭をはじめ、花の産地として有名ですが、栽培技術が進んだことにより、蘭の成長にあまりふさわしくない地方でも、蘭がよく栽培されています。その中で、北部山岳地帯ラオカイ(Lào Cai)省サパ(Sapa)県タフィン(Ta Phin)村は近年、蘭の栽培で知られるようになっています。

豊かさを繁栄する蘭の栽培 - ảnh 2 タフィン村の蘭農園

タフィン村は、かつては経済社会の条件が特別困難な村で、貧困世帯の割合が6割を超えた時もありましたが、この数年、タフィン村では蘭の栽培のお陰で、現地の経済社会は著しく発展してきました。現在、この村では、全戸636世帯のうち500戸が蘭を栽培しています。毎年、テトになると、国内市場に大量の蘭を提供しています。蘭栽培のお陰で、多くの家庭が困難な状態を乗り越え、余裕ある生活を送れるようになりました。

ダラットやサパなど蘭の成長にふさわしい天候に恵まれた地方の他、蘭の栽培は多くの地方で行われています。ハノイ郊外にあるFloraというフラワーファームは蘭をはじめ、多くの花を植えています。ここから毎日、数十台の車にのった蘭が出荷されてゆきます。このファームの管理者によりますと、蘭は花の女王とも言われる種類であるため、特別な手入れが必要です。多くの蘭は、温室で育ち、生まれたばかりの赤ちゃんのように大事にされなければならないということです。

ほんのささいなトラブルでも、蘭は成長せず、求められる時期に咲かず、枯れてしまうことさえあります。特に、近年、旧正月テトに蘭を買って家を飾る人が増えつつあるので、テト前に、蘭を美しく咲かせるのは蘭農園にとってとても重要なコツとなっています。

豊かさを繁栄する蘭の栽培 - ảnh 3 グエン・タン・ヴォンさん

一方、一年を通して暑い中部のニントゥアン省ニンソン県ラムソン村も近年、蘭の栽培が盛んとなっており、多くの農家の主な収入源となっています。その中で、グエン・タン・ヴォンさんは、蘭の栽培で成功しているモデルとなっています。3年前に蘭の栽培を始めたヴォンさんは当初、栽培技術に熟練しなかったので、枯れたり、花が咲かなかったりする蘭は多かったです。しかし、彼は諦めずに、国内各地の有名な蘭農園へ技術を学びに行ったり、インターネットや本で調べたりしました。そうして徐々に、蘭の栽培技術を身につけ、珍しい蘭の栽培にも成功しています。ヴォンさんの話です。

(テープ)

「起業からに成功に至るまで情熱を注ぐことがとても重要だと思います。また、知らないことをよく調べたり、技術などを身につけたりすることも重要です。そして、自分の商品を売るために、市場開拓にも力を注がなければなりません。」

豊かさを繁栄する蘭の栽培 - ảnh 4ヴォンさんの蘭農園 

現在、ヴォンさんの農園には、100種類以上の蘭が栽培されており、その中には、数十万ドン(日本円で数千円)の鉢もあれば、数億ドン(数百万円)の鉢もあります。

こうしたヴォンさんは貧困状態から抜け出す模範となっています。彼は、他の農民にも蘭の栽培技術やその経験を教えています。ラムソン村の担当者グエン・ティ・ハイさんは次のように話しました。

(テープ)

「ヴォンさんは、他の地方から蘭を買って地元で繁殖させることに成功しました。最初は資金が足りなくて、現地行政府の支援で低金利の融資を受け、蘭の農園を拡大させました。彼は、他の農民にとって見習うべき模範ですよ。」

蘭の栽培は、ハイテクアグリカルチャーの一部と見なされており、これからもさらに発展することでしょう。

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