ミーソン遺跡の修復事業

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(VOVWORLD) -このようなミーソン遺跡が戦争と長い時間の経過により、激しく損傷されてしまいました。ミーソン遺跡が世界遺産として認定される前から、国内外の多くの専門家は修復のためやってきました。
ミーソン遺跡の修復事業 - ảnh 1

ミーソン遺跡は中部クアンナム省の山間部に位置し、チャンパ王国の歴史、文化、建築芸術の結晶とも言える70の塔があります。

この遺跡はインドネシアのボロブドゥール寺院遺跡群、ミャンマーのパガン遺跡、カンボジアのアンコールワットなどと比較されています。ミーソン遺跡は1999年、世界文化遺産としてユネスコ国連教育科学文化機関の認定を受けました。

ミーソン遺跡の建設が4世紀ごろのこととされていますが、4世紀~13世紀の間にベトナム中部を支配していた古代チャム族の聖地とされてきました。半径およそ2キロメートルの盆地に様々なチャム塔が点在しますが、いずれもヒンドゥー教の建築様式があります。

中には多くの塔の群がありますが、それぞれは中心的な塔が真ん中にあり、周囲にはより小さい塔があります。主な塔は男性の象徴である男根を表すリンガを奉ります。全ての塔は太陽の光を受けるため、東に向いています。

ミーソン遺跡にある全ての建造物は煉瓦で建造され、当時のチャンパ人の技術力の高さを物語っています。また、塔に彫刻された模様はヒンドゥー教の神話に登場する人物や物語です。これはチャム族の彫刻の手法の特徴を表わしています。

このようなミーソン遺跡が戦争と長い時間の経過により、激しく損傷されてしまいました。ミーソン遺跡が世界遺産として認定される前から、国内外の多くの専門家は修復のためやってきました。

ミーソン遺跡の修復は1980年代に、始まりました。当時、遺跡の修復に関するベトナムとポーランドとの協力プロジェクトの枠内で、この遺跡が修復されました。これはこの遺跡がのちに、世界遺産として認定されたことに大きく貢献してきました。

そして、1997年から2000年まで、イタリアの専門家はこの遺跡の実状、物理的条件、地質、水文、保存状況、及び、この遺跡に使われたレンガ、接着剤、建設方法を評価するため考察を行いました。これらの研究を基礎に、イタリア政府はユネスコの保護により、「世界遺産ミーソン遺跡の保護・G塔の修復に世界基準の応用と説明」というプロジェクトを実施してきました。これにより、ミーソン遺跡にあるG塔の遺跡が修復されてきました。

ミーソン遺跡の修復事業 - ảnh 2

2011年から2015年まで、遺跡保存研究所はE7塔の修復保存プロジェクトを実施してきました。E7塔はミーソン遺跡における船の形をしたカーブ型が昔のまま保たれた唯一の塔です。考古学者であるレー・バン・ミン( Le Van Minh) さんは次のように語りました。

(テープ) 

「ミーソン遺跡の修復事業において、1980年から1990年までの10年間はこの遺跡を完全に破壊されないように救うためのものです。後には、修復事業への資金があることから、この事業が全面的に実施されてきました。」

ミーソン遺跡の修復事業は世界の専門家により実施されたことから、効果をあげています。ミーソン遺跡管理委員会のファン・ホ( Phan Ho) 委員長は「前の段階に実施されてきた修復方法が現在も引き続き適用されている」と述べ、次のように語りました。

(テープ)  

「世界遺産として認定されてから、ミーソン遺跡は大きな変化があります。その一つとしてあげられるのはこの遺跡が国際条約とベトナム遺産法に則って保存されるということです。第二はこの遺跡は国内外の観光客だけでなく、科学者や専門家の注目を集めるということです。」

ミーソン遺跡の過去40年間の修復事業を振り返るとこの遺跡の破壊部分が排除され、遺跡が理にかなった方法で、部分的に修復され、これにより、この遺跡の価値が高まり、人気がある観光スポットになってきました。

これまで、ミーソン遺跡の修復事業はJICA=日本国際協力機構、イタリア、インドなど世界の多くの国々と国際諸組織の支援を受けました。中部クアンナム省文化スポーツ観光局のグエン・タイン・ホン( Nguyen Thanh Hong) 局長は次のように語りました。

(テープ)   

「私達はミーソン遺跡の修復を行うと共に、持続可能な観光を発展させる計画があります。現在、私達はこの遺跡の周辺地域への持続可能な観光発展に投資を呼びかけています」

ミーソン遺跡では損傷を受けた建築物が70ヶ所にのぼっていることから、これまで実施してきた修復事業は始まりのものと言えます。今後も、ミーソン遺跡の修復事業が引き続き国内外の支援を要することでしょう。

今日のハノイ便はミーソン遺跡の修復事業についてお伝えしました。それでは今日はこの辺で。

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