バクニン省 「プラスチックごみにノーを言おう」運動

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(VOVWORLD) - バクニン省は、プラスチックごみ対策を促進させるため、「プラスチックごみにノーを言おう」という運動を精力的に進めています。

プラスチックごみが地球規模の深刻な環境問題になっている中で、ベトナムはプラスチックごみを削減するための取り組みを展開しています。その中で、北部バクニン省は、「プラスチックごみにノーを言おう」という運動を精力的に展開しており、この取り組みの先頭に立っているようです。

バクニン省 「プラスチックごみにノーを言おう」運動 - ảnh 1バクニン市の市場は使い捨てのストローなどの使用を制限しています。 

近年、プラスチックごみは、国際的に深刻化する環境問題となっており、環境に関する多くの国際会議の主要議題となっています。国連環境計画によりますと、自然分解されないプラスチックごみは年間800万トン以上が海に流れ込んでいるとされています。その内の6割のプラスチックごみはアジア地域のものです。ごみの半数以上はアジアの5か国、ベトナム、中国、インドネシア、フィリピン、及び、タイから排出されているということです。

こうした背景の中で、ベトナムもこの問題に特別な関心を寄せいています。ベトナムのグエン・スアン・フック首相は、2018年6月にカナダで開催されたG7=主要7カ国首脳会議に出席した際、G7と沿海諸国との「気候変動・海面上昇予防対策・海洋環境保護フォーラム」の開設に関するイニシアティブを提案しました。

国内では、プラスチックごみの削減を目指す取り組みが広がっています。2019年4月初めに、プラスチック製のトレイの代わりにバナナの葉で商品を包む多くの大型スーパーマーケットが登場し始めました。また、プラスチックごみ削減を目指す多くの運動が行われています。その中で、「プラスチックごみにノーを言おう」という運動が多くの地方で展開されており、中でも、北部バクニン省は大きな効果を上げていると評されています。

バクニン省は、南西をハノイと接している小さな地方ですが、ダイナミックな政策のもとで全国の鉱工業生産高トップ5に入っており、北部だけでみても鉱工業生産高は2位です。そして、サムスンやノキア、キヤノン、ホンダをはじめ、世界有数の大企業を誘致しています。また、バクニン省は小さな地方でありながらも、人口密度は高いです。こうしたバクニン省は、プラスチックごみをはじめとするごみの問題に直面しています。そのため、同省は、プラスチックごみ対策を促進させるため、「プラスチックごみにノーを言おう」という運動を精力的に進めています。

そのキャンペーンの中で、バクニン省の大学や短期大学、専門学校は教師や従業員などに対し、キャンパスで使い捨てのペットボトルやストローを使わないよう求めています。また、教師や従業員に水筒を贈り、毎日自分が用意した水をこの水筒に入れて学校に持っていくことも求めました。

学生に対しては、各学校はホーチミン共産青年同盟と連携して、キャンパスで使い捨てのペットボトルやストローを使わないよう呼びかけるとともに、「緑の日曜日」や、「ボランティアの土曜日」、「きれいな湖」などごみを拾ったり、木を植えたりするイベントへの参加を働きかけています。

バクニン省 「プラスチックごみにノーを言おう」運動 - ảnh 2買い物をするとき、布袋を持参しているバクニン市民 

また、同省のホーチミン共産青年同盟委員会は2019年11月に、「プラスチックごみの少ない共同住宅」というキャンぺーンをはじめました。このキャンペーンは、バクニン省の省都バクニン市ヴォクオン地区にあるカットゥオンという共同住宅で試験的に行われています。

この共同住宅に住むグエン・ティ・モさんは、今まで市場やスーパーから戻ってくると、買い物を入れたたくさんのビニール袋がゴミになりました。しかし、「プラスチックごみの少ない共同住宅」キャンペーンがこの共同住宅で行われたことにより、モさんは、ビニール袋をはじめとするプラスチックごみによる深刻な環境問題を理解するようになりました。そのため、買い物用の布袋を用意し、買い物をするとき、ビニール袋の代わりに、布袋を使うようにしています。最初は不便な感じがしましたが、慣れてくると、環境保護に貢献できてうれしくなると喜んでいます。また、ごみ分別のやり方も教えてもらいました。モさんの話です。

(テープ)

「かつては、すべてのゴミを一緒に捨ててきましたが、分別のやり方を教えてもらってからは、ちゃんとやっています。これは、環境を守るだけでなく、私の家がよりきれいになるという効果もあります。すべての家族がやったら、いいなあと思いますよ。」

一方、カットゥオン共同住宅に住むザップ・ティ・フォンさんは、子どもにも分別ゴミのやり方を教えています。フォンさんの話です。

(テープ)

「子どもも分別ゴミのやり方を覚えています。そして、家だけでなく、公共のところでもその意識を守るよう教えました。」

ヴォクオン地区の青年同盟委員会のタ・スアン・ズンさんによりますと、カットゥオン共同住宅には数千世帯ありますが、青年同盟のメンバーたちは、それぞれの世帯へ行って、プラスチックごみの削減と分別ゴミについて啓もう宣伝を行なったとしています。ズンさんは次のように語りました。

(テープ)

「各世帯の応援を受けています。これは、社会にとって意義が大きな活動なのです。住民たちがよく認識してくれたので、その効果は高いです。これから、他の居住地にも広げてゆきたいと思います。」

ごみ問題の解決に力を入れているバクニン省が、住むに値する地方になることを期待しましょう。

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