イエンバイ省 「幸せの村」を広げる

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(VOVWORLD) - ハノイから西北へ約200キロメートル離れたところにある山間部の地方イエンバイ省はベトナムで最も貧しい地方の一つです。そのため、同省は、経済発展と住民の生活向上を最も重要な任務の一つと見なしています。住民の生活改善は物心両面を目指し、「幸せの村」というモデルを通じて進められています。

イエンバイ省チャムタウ県バンコン村タスア集落は「幸せの村」のモデルを展開中の村として知られています。この集落は少数民族モン族の居住地で、かつてはチャムタウ県で最も貧しい集落の一つでした。しかし、近年、集落の人々は行政府の支援を受け、アヒルや豚の飼育に成功しており、かなりの収入を得ています。

イエンバイ省 「幸せの村」を広げる - ảnh 1タスア集落の養豚場

アヒルや豚の飼育のけん引役を果たしてきたタスア集落の長ファン・ア・ファさんは、各地を回って多くの養豚・養鴨場を調べ、タスア集落の実情に見合うモデルを導入してきました。現地行政府の財政的・技術的支援を受けたことにより、ファさんの養豚・養鴨場は毎年数千羽のアヒルと数百匹の豚を出荷することができるようになりました。タスア集落の多くの人はファさんを手本に、養豚・養鴨場を開いています。ファさんは次のように語りました。

(テープ)

「タスア集落では、アヒルや豚を飼育する動きが広がっています。現地行政府からいろいろな支援を受け、飼育に成功する人が多くなり、村人の収入がかなり増えています。1年で数億ベトナムドン(日本円で数百万円)の収入がある人も少なくないですよ」

タスア集落は、アヒルや豚の飼育だけでなく、観光開発にも力を入れています。この集落は手つかずの美しい自然風景とモン族の豊かな文化に恵まれており、多くの観光客を魅了しています。観光開発により、自然風景と伝統文化の維持に対する地元の人々の認識が高まっています。現地行政府の技術的支援により、村人は畜産から生まれたフンとゴミを利用してバイオガス施設を建てて、そのガスを調理に使っています。これは、畜産によるフンとゴミに関する問題を根本的に解決するとともに、きれいで安いガスを村人に提供するという効果的な循環経済型ビジネスであると評されています。

そして、村人は観光客を引き付ける伝統芸能を維持するために、民謡クラブや横笛クラブなどを発足させました。クラブの活動は伝統芸能の維持と開発に役立つほか、村人の精神生活を豊かにしているとされています。

チャムタウ県の文化・情報課の担当者ムア・ア・ジャさんによりますと、タスア集落の生活は物心両面においてかなり改善されており、集落の「幸せの指数」が日増しに高まっています。チャムタウ県はタスア集落を模範とし、そのモデルを広げ、今年の「幸せの指数」を2ポイント引き上げ、52ポイントにするという目標を掲げているとしています。ジャさんは次のように語りました。

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「『幸せ指数』は10の項目からなっていますが、チャムタウ県は、経済成長のほか、交通インフラ開発、寿命、健康ケアという項目での得点に集中しています。これからは、文化の享受やふれあいコミュニティという項目にも力を入れていこうとしています」

イエンバイ省 「幸せの村」を広げる - ảnh 2観光客向けの手工芸品を作っている少数民族の女性たち

一方、多くの棚田があるムカンチャイ県は、美しい自然風景が観光スポットとして知られており、観光は地元の多くの人々にとって主要な収入源となっていますが、ムカンチャイ県のすべての村が観光客を誘致できるわけではありません。ホーボン村チョンラ集落はその一つです。しかし、この集落は自らの強みを発揮して、大きな経済成長があり、「幸せの村」の構築を目指しています。

棚田のないチョンラ集落は観光客を誘致できないものの、観光客の誰もが味わってみたいと思う特産品で知られています。この特産品は、「黒い鶏」と「黒い豚」です。山あいに生息するこの鶏と豚は毛が真っ黒で、体が小さいのですが、その肉はとても美味しいのです。そして、成長が遅くて、繁殖力も弱いため、かつてその飼育は生産効率が高くないと言われていました。しかし、観光客が来れば来るほど黒い鶏と黒い豚の価格が高騰し、経済効果が非常に高まっています。

チョンラ集落は黒い鶏と黒い豚の飼育に力を入れてから、集落の人々の収入が大幅に上がり、生活が大きく改善されています。集落の貧困比率はかつての30%以上から現在は11.8%に下がっており、1年間の収入が1億ベトナムドンを超える世帯の割合は50%にのぼっています。こうした経済成長を基盤に、チョンラ集落は、貧困率を10%以下にすることや、水道システムを完備してすべての村人がきれいな水道を使うこと、60歳以上の高齢者が定期的に無料で健康診断を受けること、集落内の道路が全部コンクリート化されること、すべての養豚・養鴨場が循環型ビジネスモデルとなることなどの目標を掲げています。チョンラ集落祖国戦線のリム・バン・ホア会長は次のように語りました。

(テープ)

「私たちは村人に対し、「幸せの村」の構築で成功している周辺の村を訪れ、やり方を学び、我が集落の実情に見合うやり方を模索するよう働きかけています。これまでの成果を評価し、今年の末には「幸せの村」になれるよう希望しています」

ムカンチャイ県はこれからも、「幸せの村」の普及を重点的な任務の一つとしています。同県宣伝教育委員会のダオ・ティ・トゥ・トゥイ委員長は次のように語りました。

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「ムカンチャイ県は幹部と党員を各集落に派遣して、村人と一緒に困難解決を目指す対策を講じる方針です。最も重要な対策は村人の認識向上です。村人の認識が向上すれば、貧困解消はもちろん、精神生活もかなり改善されるでしょう。これは「幸せの村」の決定的な条件です」

イエンバイ省は、住民の幸福感を高める目的で、「幸せの村」のほか、「ハッピースクール」や「幸せの職場」などのモデルも展開しています。

ご感想

源五郎丸
ベトナムガイバンの動画を楽しく視聴してます。 
少数民族モン族にも、興味深いものがあります。
もっとベトナムを知りたいです。