(写真:ロイター) |
ウクライナでは5年前、ロシアが南部のクリミアを併合したあと、両国の国境に近い東部でロシアを後ろ盾とする親ロシア派と欧米寄りのウクライナ政府軍の紛争が続いています。
この紛争の解決を目指し、両国は来月9日、フランスとドイツの仲介のもと、およそ3年ぶりとなる首脳会談を開きますが、これを前にロシアは18日、拿捕していたウクライナ海軍の艦船3隻を返還しました。
3隻は小型警備艇2隻とタグボート1隻で、去年11月、クリミア沖の黒海でロシアの国境警備船に銃撃された後、拿捕されました。
ロシアはことし9月、拿捕した艦船に乗っていたウクライナの兵士を同じ数の兵士やジャーナリストと引き換えに解放していて、今回の返還の理由については「必要な捜査が終了した」と説明しています。
これについてプーチン大統領は18日、フランスのマクロン大統領との電話会談で艦船の返還に言及したうえで「ウクライナ政府は義務を果たすべきだ」と述べたということで、返還と引き換えに今後の交渉を有利に進めたいねらいがあると見られます。