ロシアの劇作家チェーホフの「ワーニャ伯父さん」がベトナムで上演

Chia sẻ
(VOVWORLD) -ベトナム青年劇場と日本の「壁なき演劇センター」が共同制作で、ロシアの劇作家チェーホフの「ワーニャ伯父さん」がベトナムの3都市で上演されたのはベトナムと日本との文化芸術交流活動の一環です。
ロシアの劇作家チェーホフの「ワーニャ伯父さん」がベトナムで上演 - ảnh 1

昨年11月30日から12月6日にかけて、ロシアの劇作家チェーホフの「ワーニャ伯父さん」がベトナム青年劇場と日本の「壁なき演劇センター」の公演が国際共同制作で、ベトナムの3都市で上演されました。

作者自身が「田園生活戯曲」と銘打った「ワーニャ伯父さん」というこの作品は1897年秋に出版された『チェーホフ戯曲集』で発表され、1899年10月26日にモスクワ芸術座で初演されました。年老いた大学教授の田舎の領地を舞台に、教授がこの領地を売りに出す提案をすることで引き起こされる騒動をチェーホフ独特のペーソスあふれる筆で描いています。

この作品は1889年に書かれた『森の精』の改作であることが知られており、旧作との比較によって作品の成立に至る内情を窺い知ることができます。

「ワーニャ伯父さん」が執筆されてから、1世紀あまりが経ちましたが、その価値は昔のまま保たれており、世界の多くの国々で上演されています。

ベトナム青年劇場と日本の「壁なき演劇センター」が共同制作で、ロシアの劇作家チェーホフの「ワーニャ伯父さん」がベトナムの3都市で上演されたのはベトナムと日本との文化芸術交流活動の一環です。この公演の準備のため、双方は3年あまりを費やしました。ベトナム青年劇場のグエン・シー・ティン副総裁は次のように語りました。

(テープ)

「毎年、私達は作者チェーホフの作品の精神とベトナム文化についてワークショップを開きました。これを基に、ベトナム人が容易にわかるように、原作をすこし変えました。この作品の上演のため、衣装、照明、舞台道具などに携わる専門家を15人日本から招きました。」

一般社団法人「壁なき演劇センター」は「人種や文化などは関係なく、さまざまな人が集まり、演劇活動を行えるプラットフォームはつくれないだろうか」と話し合い、2015年に設立されました。現在は、「国内外での演劇公演の開催・制作・プロデュース」「アジアの若者向け演劇ワークショップ」「各国の俳優育成」という3本柱をベースに、日々邁進しています。「壁なき演劇センター」はベトナム現代演劇の課題を解決するために、チェーホフ作品の「ワーニャ伯父さん」をベトナムで制作しました。

そのより前、「壁なき演劇センター」のプロデューサーを務める宗重博之氏が2015年現代演劇調査のためベトナムへやってきました。そんな折、「2016年国際実験演劇祭に日本からの作品を紹介してほしい」と、ベトナム国立ドラマ劇場の当時の館長から相談があり、チェーホフ作品の「かもめ」を上演することになりました。その後、2016年のベトナム国際実験演劇祭では最優秀演出家賞、最優秀作品賞をはじめとする7つの賞を受賞しました。これをきっかけにベトナムの複数の劇場から上演オファーがありましたが、その中からベトナム青年劇場と共同制作を始めることになりました。

ラボレーション先であるベトナム青年劇場から「チェーホフ作品に挑戦したい、その中でも"ワーニャ伯父さん"が今のベトナムにとって一番上演するにふさわしい」と提案がありました。ベトナムは、ロシアの影響を強く受けており、演劇のほとんどがロシア風だったからです。

"ワーニャ伯父さん"の演劇を通じて、「壁なき演劇センター」が単に「かもめ」を当時の古典作品の再現として上演するのではなく、現代に通じる問題提起をし、今を生きる人々が共鳴するような新しい形を目指していたという点に、新しい芽を発見してくれました。

上演にはベトナム青年劇場の優れた役者たちも参加しました。日本の役者と共に演劇することができるのはベトナムの役者にとって貴重なチャンスとなりました。公演にはベトナムと日本の俳優が出演し、ベトナム語と日本語の両方で演じられます。ベトナム青年劇場の俳優トウ・クイン(Thu Quỳnh)さんは次のように明らかにしました。

(テープ) 

「私たちは、3年間に渡って、日本とベトナム現代演劇共同プロジェクトを実現してきました。私は、16歳の女性農民ソーニャの役を演じます。9週間にわたって稽古し、緊張ぎみの時もありましたが、日本の役者さんたちは私たちをやる気にさせてくれました。それは素晴らしいことです。」

2019年、"ワーニャ伯父さん"は引き続き日本でも上演されています。このような活動により、ベトナムの役者が日本の役者から貴重な経験を学ぶことができ、ベトナムと日本との文化交流を深めるものとなることでしょう。

今日のハノイ便りはワーニャ伯父さん」がベトナムで公演されたことについてお伝えしました。それでは今日はこの辺で。

ご感想